
こんにちは、ショコラティエのきょうこです。ボンボンショコラ専門のチョコレート教室をやっています。
今日は第4のチョコと言われる「ブロンドチョコレート」について解説します。
2017年のバレンタインから少しずつ日本に現れるようになった、ブロンドチョコレート。
今年のクリスマスには、辻口シェフがこのブロンドチョコレートを使ったケーキを販売しているので、今後さらに注目が集まりそうです。
ということで早速見ていきましょう!
第4のチョコレート・ブロンドチョコレートの概要
まずは、ブロンドチョコレートとは?から入ります。
ブロンドチョコレートの特徴は、
- 既存のチョコレートとはまた異なる「第4のチョコ」と言われる
- フランスの高級チョコレートメーカー・ヴァローナ社が開発
- 失敗から生まれたチョコレート
- ビスケットや塩キャラメルのような風味
- どちらかというとホワイトチョコレートに近い・・・かな
といったところです。
「第4のチョコレート」と言われますが、それまでの3つは、
- ブラックチョコレート
- ミルクチョコレート
- ホワイトチョコレート
のこと。
私たちにもなじみがあるチョコレートとは一線を画すぞ!というわけです。
ブラックチョコレート?ダーク?と混乱する方はこちらで確認どうぞ。
もとは失敗から生まれたチョコレート=偶然の産物
有名なフランスの高級チョコレートメーカー、ヴァローナ社が世に出したブロンドチョコレートですが、もとは失敗から生まれたチョコレートだそう。
製造過程で炉に入れっぱなしにしてしまったホワイトチョコレートが焦げてブロンズ色に変色してしまったようですが、味見してみたらキャラメルのように美味しかった、という、タルト・タタンに似たストーリーを持っています。
タルト・タタンのおかげでタタン姉妹のホテルまでも有名になっています。
ということで、何かとホワイトチョコレートに近い
ということで、第4のチョコレート・ブロンドチョコレートのおおもとはホワイトチョコレートなので、全体的にはホワイトチョコレートに似ています。
ただホワイトとは異なり、ビスケットや塩キャラメル風味を感じるのがブロンドチョコレートの特徴。
それには決定的に違う原材料があるのですが、それはのちほど紹介します。
ちなみに、キャラメル色のチョコレートは既に存在しているのですが、ホワイトチョコレート自体がキャラメリゼされてしまった(焦げた)という点は斬新です。
キャラメル色のチョコレートとして、キャラメルパウダーを使ったチョコレートがベルコラーデ社から出ています。
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Belcolade ベルコラーデ レ キャラメル 33.9% 200g 価格:922円 |
チョコレートが焦げるってあまり想像つかないですが、もともとホワイトチョコレートはお砂糖の割合が一番多いことがほとんどなので、キャラメル化につながったのかもしれませんね!(※わたし個人の推測です)
そんなホワイトチョコレートに近いブロンドチョコレートですが、ヴァローナ社で販売している商品「ドゥルセ」はどんなものが使われているのか見てみましょう~。
第4のチョコレート・ブロンドチョコレートの原材料
第4のチョコレート・ブロンドチョコレートが商品として初めて出たものは、「ドゥルセ」です。
これには何が使われているのか、ヴァローナ社のオンラインショップから引用すると、
ブロンドチョコレートの原材料:
- カカオバター
- 砂糖
- 全粉乳
- 脱脂粉乳
- 乳清
- バター
- バニラエキス
- 乳化剤(大豆由来)
ちなみに、
ヴァローナ社の代表的なホワイトチョコレート「イボワール」の原材料:
- 砂糖
- カカオバター
- 全粉乳
- バニラエキス
- 乳化剤(大豆由来)
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価格:5,716円 |
ここから比較すると、バターを使っているかどうかが大きく異なります。
これが先ほど予告した、決定的に違う原材料です。
確かに、チョコレートでバターを使うってあまり聞かない、というか初めて聞きます。
バターを使うことで塩キャラメルやビスケットのような風味を出し、そして第4のチョコレートになったポイントなのかもしれませんね!
各メーカーがどのようにチョコレートを作っているか、その手の内(=材料の割合や作り方)を明かすことはほぼありません。
みーんな企業秘密。
なので、「かもしれません」という表記をしています。
ちなみに一番多く入っている原材料は?
ブロンドチョコレートの「ドゥルセ」もホワイトチョコレートの「イボワール」も、同じカカオ分35%、つまりカカオバターの割合は同じなのですが、上の原材料一覧から見ると、
- 「ドゥルセ(ブロンド)」で一番多く入っているのはカカオバター
- 「イボワール(ホワイト)」で一番多く入っているのは砂糖
という違いがあります。
カカオバターの割合が全体のうち35%というのは一緒だけど、それ以外の原材料や割合、製造工程が異なることで、まったく違うチョコレートに仕上がるわけですね。
各原材料の割合は企業秘密なのでわかりませんが、原材料は多く使っている順に表記されるので、そこからひとつ推測ができたりします^^
さて、ヴァローナ社がブロンドチョコレートを商品化するまで何年も月日がかかったようですが、現在は2種類のラインナップがあります。
第4のチョコレート・ブロンドチョコレートのラインナップ
ヴァローナ社で販売しているブロンドチョコレートはこの2種類です。
1、ドゥルセ
ブロンドチョコレートとして初めて出たチョコレートが「ドゥルセ」。
私も味見したとき、「ビスケット風味」がはっきりわかるのを今でも覚えています。
これをボンボンショコラにしたいな~と思っているのですが、値段が張るんですよね・・・さすが高級品です。
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ヴァローナ VALRHONAフェーブ ドゥルセ 35% 1kg【クーベルチュールチョコレート】【夏季クール便】※受注発注につき2週間程いただく場合がございます 価格:5,184円 |
フランスでははるかに安値で買えるので、フランス旅行行くことあったらぜひ探してみてください。
2、オレリス
こちらはヴァローナ社が2番目のブロンドチョコレートとして出した商品ですが、1番目の「ドゥルセ」と異なるのは、黒糖を使っている点です。
Bean To Barでチョコレート製造にさとうきびを使うところはありますが、黒糖は初めて聞きました。
こちらはまだ試食する機会に出会っていないので、近々試せたらいいなと思っています^^
ヴァローナ社のオンライショップより引用
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【冷蔵便】ヴァローナ オレリス(ブロンドチョコレート) 1kg 価格:5,570円 |
まとめ
いかがでしたか。
今日は、第4のチョコレートとして注目を浴びている、ブロンドチョコレートについてお伝えしました。
これからいろんなところで見かけるようになるかもしれません^^
私もボンボンショコラへの利用を目指していますっ。