この記事では、
- カカオベルトとは何か?
- カカオが育つ環境って?
- コーヒーベルトとの違いは?
を解説していきます。
カカオベルトとは何?
カカオベルトとは、「カカオが栽培される地帯」を指します。
後述しますが、カカオが育つ環境にはいくつか条件があり、カカオを栽培している国を地図上で並べると、ベルトのように横並びになるため「カカオベルト」と言われています。
おもなカカオ生産国
おもなカカオ生産国として以下の国が挙げられます。
- 中南米:コロンビア、ブラジル、メキシコ、ベネズエラ、ペルーなど
- アフリカ:ガーナ、コートジボワール、マダガスカルなど
- アジア:ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピンなど
世界各地で栽培されていますが、だいたいの栽培国が赤道挟んで上下20度の間に集中しています。
カカオが育つ条つ環境は
カカオ栽培に最適な環境は、以下の条件です。
- 年間の平均気温が21~30℃の間である
- その気温内でさらに年間を通じてその温度差が少ない
- 年間の平均雨量が1,500~2,000mmであること
- 土壌の酸性値が高めである(pH5.5~7)
- 湿度が高い(夜間でも80%程度)
高温多湿の、いわゆる熱帯雨林気候が適しているわけですね。
カカオは寒さや乾燥に弱い、デリケートな植物なのです…!
カカオの中にあるココアバターが20℃を切ると固まり始めるため、寒いとカカオ豆が発芽できないと考えられています。だから平均気温が21℃の場所が望ましいのですね。
またカカオの木は日陰を好むため、隣に背の高い樹木を植えてその木の陰で栽培されることが多く、代表的なものとしてバナナの木の陰で育てたりします。
日本は平均雨量はクリアするものの、四季がはっきりしていて寒暖差があるためカカオが育つ環境をではないということになりますが、沖縄県の宮古島や、東京の小笠原諸島などでカカオの栽培を試みているそうですよ。
コーヒーベルトとカカオベルトの違い
似たような定義で、コーヒーベルトというのもあります。
コーヒーベルト=コーヒー豆が栽培される地帯のことで、赤道を挟んで上下25℃の地域をいいます。
違いを表にすると以下のようになります。
カカオベルト | コーヒーベルト | |
地域 | 赤道の上下20度の間 | 赤道の上下25度の間 |
年間平均気温 | 21~30℃ | 20℃前後 |
年間平均雨量 | 1,500~2,000mm | 1,400~2,500mm (品種による) |
寒暖差 | ない方がよい | あった方がよい (標高による) |
コーヒーベルトとカカオベルトは近いようで少し異なりますが、似たような気候を好みます。
広さでいうとコーヒーの方が栽培地域は広いですね!
まとめ
この記事では、カカオベルトとは何か&カカオが育つ環境についてお伝えしました。
まとめると、カカオベルトとはカカオが栽培される、赤道の上下20度の間を指し、
- 年間の平均気温が21~30℃の間である
- その気温内でさらに年間を通じてその温度差が少ない
- 年間の平均雨量が1,500~2,000mmであること
- 土壌の酸性値が高めである(pH5.5~7)
- 湿度が高い(夜間でも80%程度)
といった条件を満たす気候の地域をいいます。
カカオは様々な国で栽培されていますが、赤道の上下20℃という狭さゆえ、チョコレートの価格が高くなる一因につながっています。
以上、参考にして頂けたら嬉しいです。
お読みいただきありがとうございました!
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