2017/11/06

カカオの生産地域は狭いんだ。だからチョコレートは高いのだ。

 

この記事を書いている人 - WRITER -

空港で約7年働いたのち、まったく異なる大手料理教室へ転職し、料理・ケーキ講師の経験を積む。

それと並行してチョコレートを学び、現在はショコラティエとして東京・二子玉川を中心にチョコレートイベントやレッスンを開催。

好きな場所は宮古島とパリ、得意技は美味しそうに食べること・気持ちよさそうに眠ること。
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こんにちは、ショコラティエのきょうこです。

今日は、チョコレートの原料であるカカオが生産される地域についてお話します。

後半では、なぜチョコレート=ガーナのイメージが強いのかも解説します。

ではさっそく見ていきましょう!

カカオが生産(栽培)される地域は狭い=チョコが高い理由のひとつ

カカオはとてもデリケートでして、寒さや乾燥に弱い植物です。

カカオが育つのは、

  • 平均気温20度以上
  • しかも年間を通じてその温度差が少ない
  • 年間降水量が1500mm以上

という高温多湿な、いわゆる熱帯雨林気候。

乾燥に弱い植物だからジメジメなところがいいということです。

平均気温が20度以上じゃないといけない理由は、カカオ豆の中にある「カカオバター」という油脂分にあると言われています。

カカオバターは20度を切ると非常にかたい固形の状態になるため、かたくてはカカオ豆が発芽できないと考えられているのです。

きょうこ
カカオバターはカカオの約半分を占める油脂分(脂肪)だよ!

そんな条件が限られる中で、どこの国が一番カカオを生産しているのでしょうか?見ていきましょう。

一番カカオの生産量が多い国はガーナじゃない!?

「ガーナ」という商品名があるからか、カカオが一番生産されているのはガーナなんじゃないかというイメージもありますが、残念。

ガーナはカカオ生産量世界第2位です。

第1位はというと、ぶっちぎり、コートジボワール。

カカオ生産量
コートジボワール 1650トン
ガーナ 800トン

※データは日本チョコレート・ココア協会より。2015/2016の推計データ。

上記の表を見てのとおり、ガーナに大差をつけています。

日本より小さな国(約32万k㎡)ですが、コートジボワールは世界のカカオ生産量の3分の1を占めています。すごい実力。

ちなみに第3位はインドネシア。でもガーナと僅差なので、年によってはカカオ生産量世界2位になることもあるそうです。

3位がインドネシアとはちょっと意外かもしれません。

おもなカカオ生産国はというと

カカオ生産量第1位のコートジボワール・第2位のガーナに続き、おもなカカオ生産国は以下のような感じです。

  • 中南米:コロンビア、エクアドル、ブラジル、メキシコ、ベネズエラなど
  • アフリカ:ガーナ、コートジボワール、マダガスカルなど
  • アジア:ベトナム、マレーシア、インドネシアなど

と、様々ありますが、実はカカオを生産している国々は赤道挟んで上下20度の間に集中しています。

 

世界地図で確認すると、確かに赤道近辺に集中しています。

カカオの生産地域=赤道の上下20度=カカオベルト

このカカオ豆が生産される赤道挟んで上下20度の地域を「カカオベルト」と言います。

生産国が赤道付近にほぼ横並びになっているからです。

日本はカカオベルトから遠く離れているので、カカオの栽培は難しいところ。

でも沖縄県宮古島や東京の小笠原諸島でカカオの栽培を試みているそうです。どちらも暖かいところですね。

いつか日本のカカオのチョコレートが出回る日が来るのでしょうか^^

ところで、カカオ生産地域が赤道挟んで上下20度って・・・狭くないですか?

コーヒーやぶどうの栽培地域はもう少し広い

似たような感じで、コーヒーベルトとぶどうベルトというのも存在しますが、

  • コーヒーは赤道上下30度
  • ぶどうは赤道上下50度

と、カカオに比べ広い地域で栽培されています。

特にぶどうは日本でも栽培されていますから、栽培地域の広さはわかりやすいですね!

ちなみに、玉川高島屋SCの上にあるスタバの壁にはコーヒーベルトの絵が描かれています。

カカオの場合はこれの約3分の2の幅だから、本当に生産国は限られています。

ということで、カカオ生産地域の狭さが、チョコレートが高い理由のひとつになっているのです。

と、ここまでがカカオ生産国についてのお話でした。

次は、なぜ日本ではチョコレート=ガーナのイメージが強いのかを探ります。

なぜチョコレート=ガーナのイメージが強いのでしょう?

「ガーナ」という商品があるから、というのも影響しているかもしれませんが、私たちにとって「チョコレート=ガーナ」というイメージが強いかと思います。

それもそのはず、日本チョコレート・ココア協会の統計によると、日本が一番カカオ豆を輸入しているのはダントツ1位でガーナ産のものだからです。

カカオの生産量で見たら、1位はぶっちぎりでコートジボワール、しかもその生産量の差といったらコートジボワールはガーナの約2倍。

なのに、日本の輸入量で見ると1位と2位は逆転します。

カカオ輸入量(2016年)
ガーナ 48669トン
コートジボワール 1770トン

※日本チョコレート・ココア協会の統計より

これには、ガーナは国をあげてカカオの生産に力を入れているから、という背景があります。

ガーナは国がカカオ産業を管理している

ガーナには「ココアボード」という国の機関とそれに関連する組織があり、国をあげてカカオの品質・生産・流通を総合的に管理しています。

  • カカオ豆の販売
  • 品質管理
  • 仲買いに関すること
  • 品種・栽培の研究

などをそれぞれココアボード傘下の組織が見ています。

なのでカカオの品質が非常に安定しており、かつ、流通経路もしっかりあるため日本に輸入される量が一番多いのではないかと考えられます。

一方、コートジボワールは民営で管理

ではコートジボワールはというと、生産・流通・出荷などは民営管理。

よって、品質にばらつきがあるのが現状です。

流通経路も様々なため、世界一のカカオ生産量なのに、日本の輸入量はそこまで多くはありません。

だから私たちはチョコレート=ガーナというイメージが強いのかもしれませんね!

にしても、コートジボワールとガーナは隣同士なのに、結構な違いがありますねぇ。

まとめ

いかがでしたか?

今日はカカオ豆の生産国についてお話しました。

調べてみると意外なことが多く、奥が深いチョコレートの世界。

カカオの国別でチョコレートの香りや味などの特徴も変わってくるので、ぜひいろんな産地のものを試してみてくださいね!

 

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