チョコテンパリングの目的・やる意味を解説!やらないとどうなるの?

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こんにちは、東京・神奈川のチョコレート教室・きょうこ です。

チョコレートを使おうとするとほぼ必ず出てくる、テンパリング作業。

言葉は聞いたことあるけど、何のためにやるのかまではよくわからなかったりしますよね。

そこでこの記事では、チョコレートのテンパリングにおける目的ややる意味を解説します。

あわせて「テンパリングやらないとどうなるのか」「テンパリングをしないで済むチョコレート」も紹介していますので、参考にして頂けたら嬉しいです。

それではどうぞ!

目次

テンパリングの目的は何?

まず、なぜチョコレートはテンパリングという作業が必要なのかというと、これには、チョコレートの中の「目には見えない結晶」が関わっています。

ずばり先に結論を言うと、チョコレートの中の結晶を整えることがテンパリングの目的です。

目に見えない世界の話なので想像しにくいんですが、チョコレートは、温度によって結晶の形が異なります。

その結晶の種類は6種類で、それらは「不安定な結晶」と、「安定した結晶」に分かれます。

(後半で詳しくお話ししています→ジャンプ

板チョコを作るときもテンパリング作業をしてからあの板チョコ形にするので、板チョコの状態=安定した結晶だけの状態、です。

なんですが、溶かすことで不安定な結晶が登場してしまうのです。

きょうこ
きょうこ

チョコを溶かした時点では結晶はバラバラになるから、冷やし固める前に整えなきゃいけないのです。

よくイメージされる、温度の上げ下げ」がテンパリングの目的ではないんですよ~。

テンパリングをやる意味は?どんなメリットがあるの?

チョコレートの結晶を整えることがテンパリングの目的なわけですが、わざわざこれをやる意味は何なのかというと、

  • 正しい収縮性を得るため
  • チョコレートを正しい固さにするため
  • ツヤを出すため

の3つ。

どれかが欠けると味や見た目に影響します。(きれいにならない・おいしくならないなど)

「正しい」というとお堅いイメージがついてしまいますが、要は、チョコレートの中の結晶が整った状態で冷やせば、

  • ちゃんと固まる
  • (固まったあと)パキっとする
  • ツヤが出る

という、味も見た目も美しくなるというメリットを得られるのです。

つまりテンパリングはチョコレートの結晶を整えることが目的で、味と見た目を良くするためにやるということ。

せっかくなら美しくて美味しいチョコレートが食べたいですよね。

そのためにやるのがテンパリングなのです!

テンパリングで登場するチョコレートの結晶とは?

先ほどから結晶、結晶って言っているんですが、チョコレートには目には見えない6種類の結晶が存在しています。

6種類の結晶は「不安定な結晶」と「安定した結晶」に分類されまして、

・不安定な結晶=ツヤ無し、食べたときザラザラする

・安定した結晶=ツヤツヤ、食べたときの口当たりなめらか

という風に、冷やしたあとに明暗が分かれます。

板チョコレートを例に取るとこんな感じです。

  • 板チョコレート:結晶が整っている状態(安定した結晶だけの状態)
  • 板チョコを溶かすと:結晶がバラバラになる(不安定な結晶が存在する)
  • テンパリングをすることで:板チョコのときのような結晶状態に戻してあげる(安定した結晶だけにする)

よく、「チョコを溶かして固めただけだとおいしくない」って言いますよね。

その原因は、結晶が整っていないから。

不安定な結晶があると、ツヤがなく食べたときザラザラするのです。

6種類の結晶の特徴は?

6種類の結晶のうち、

・Ⅰ~Ⅲ型は不安定な結晶

・Ⅳ・Ⅴ型は安定した結晶→ベストはⅤ型

・Ⅵ型は安定しすぎている結晶(ただしテンパリング時にはほぼ出てこないと考えてください)

というように分かれます。

図で表すとこんな感じです。

板チョコのときは安定した結晶のⅤ型だけだったのに、溶かすことでバラバラになってしまうため、テンパリングをして板チョコのときのような安定結晶だけの状態に戻してあげる

といったイメージです。

テンパリングをやらないとどうなるの?

テンパリングをやらない=溶かして固めただけのチョコ、と考えてください。

溶かしただけのチョコレートも、いずれは固まります。

ですが、溶かして固めただけのチョコ(=テンパリングを取っていないチョコ)は、一見固まったように見えても、

  • 触ると指についたりすぐ溶ける
  • 食感が悪い(パキっとしない)
  • ツヤがない

というデメリットがあります。

よく、「溶かしただけのチョコレートは美味しくない」って言いますよね。

それは、不安定な結晶が残ったまま固めているからなんです。

きょうこ
きょうこ

不安定な結晶が残ったまま固めるとツヤがなく、食べたときザラザラします

ちなみに、テンパリングがうまくできなかった場合も、不安定な結晶が残っているゆえ「きれいに固まらない・ツヤがない・パキっとしない」仕上がりになってしまいます。

テンパリングをしなくて済むチョコレートとは?

ここまでで、テンパリング作業が必要な理由やチョコレートの結晶について解説しましたが、世の中は便利なもので、テンパリングを取らなくていいチョコが存在します。

それは、「コーティングチョコレート」。

別名「パータ・グラッセ」ともいいます。

コーティングチョコレートはテンパリングを取らなくてもツヤ良くきれいに固まるように、硬化油というものが入っています。

テンパリングを取らなくてもきれいに固まるのは便利ですよね!

ただ、硬化油が入っているから中身には使えないなど、便利な分デメリットも多少あります。

詳しくはこちらの記事で解説していますので、よかったらご覧ください。

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まとめ

いかがでしたか。

この記事では、テンパリングの目的・やる意味・やらないとどうなるのかを解説しました。

参考にして頂けたら嬉しいです。

お読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

空港で約7年働いたのち、まったく異なる大手料理教室へ転職し、料理・ケーキ講師の経験を積む。
それと並行してチョコレートを学び、現在は神奈川県川崎市でチョコレートレッスンを開催。
好きな場所は宮古島とパリ、得意技は美味しそうに食べること・気持ちよさそうに眠ること。
詳しいプロフィールはコチラ

コメント

コメント一覧 (2件)

    • ご指摘ありがとうございます。
      返信が遅くなりごめんなさい!

      わかりやすく書いていたつもりですが、見返したらたしかに意味がわからない内容でした・・・

      視点を変え内容を新たにし、記事をまるっと更新したので、参考にして頂けたら嬉しいです。

      まだわかりにくい部分があったらお知らせ頂けますと幸いです!

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